迷わず行こうよ、行けばわかるさ

何でも経験してみなけりゃわからない。やってみると先がみえるよね。還暦オヤジのダイアリー。

夢のリタイア生活?

昨日、最強の2人という映画を大阪梅田で観た。★★★★のいい映画だった。それで思っていたことを沸々と思い出したんだけどさ、よく「リタイヤしたらのんびりゴルフしたりしてハワイなんかでのんびりしたい〜」とか「リタイヤ=楽しい♪」の構図や、「お金はいったいいくら必要なのか?」って、よく聞くし読んだりしますよね。”のんびり、楽しむ”って。でもね、お金や言葉とかとは別にちょっとそう簡単には問屋は卸さないのよ〜。その前に、いくつか問題があるのよ〜。


4年前の45歳の時、きっちり1年間人生の夏休みを取った。28歳に続く2回目の人生の夏休みに、今度は一体オレは何を思うか?と60歳(または65歳か)以降のリタイヤ生活がどんなものになるかの体験期間でもあった。失業給付も出るし、途中から実家に戻ったから家賃もかからない。食費のみ。趣味の波乗りや山登りを沢山やってみた。何度か書いてるけど、中でも北アルプス・テント持参、放浪の2週間などは鮮烈・最良・最高の経験となった。


だけどね、365日のうち感動的だと思う日を過ごしたのはせいぜい50日程度だったよ。(これでも一人遊びを頑張ったほうだと思う。技術的に慣れてるから)後は、のんびりだけした日々(コレも貴重なんだけどね)。 なぜかって言うとね、一人で毎日山や海に行きまくっていると、まず、一人の感動に飽きるのだ。限界がくる。誰かと共有したくなる。2人以上で行動して”共感”しないと感動の幅(いや深さ?)が違うのだ。共有・共感して初めて表に出るっていうか、同じ経験をした人じゃないと感動を共感しえないのだ。富士登山フルマラソンが判りやすいと思うけど。それに45歳、当然ほかの皆は働いている。なのでそんな経験を共有しようと思ったところで、一緒に行動できる友人が居ないのだ。(特に長期登山やアイランド・サーフなど冒険の旅系)


それに、もうひとつ、日常化しちゃうとつまらなくなる、という問題がある。仮に友人が一斉に退職し、まぁ半数以上が自由になったとしよう。それで自分の趣味、例えばゴルフをしよう〜と思ったとする。最初の数ヶ月は楽しいかも知れないけど、多分毎日もしくは2日に1回、同じよなメンバーでやるのは苦痛になってくると思う。同じように山や波乗りやテニス、写真、など、あらゆる楽しみは日常化してしまったら、ほぼ飽きちゃって何も楽しくない。働く日々の制限のある中でやるから非日常として楽しいんだよね。無いものねだりって感じで飽きずにもっともっとと感動が欲しくなる。要は時間が空くことで飽きずに済んじゃう。どんなことも毎日やると必ず飽きると思う。


それに別の意味で、仕事も何もかも自由だと、何をしていいかほんとうに見えにくくなるよ。マジで選択肢ありすぎて途方にくれたりする。(それも幸せかも知れない)誰かが書いてるように(誰か忘れたけど)、自由ってのは制約がないと自由とは感じない、のは本当だと思う。月〜金働いての土日な訳です。嫁が居てのアナタな訳です(笑)楽しめる仕事かボランティアを週数日、または年のうち数ヶ月やって自分への制約と社会との繋がりを持とう。(ずーっと会社員生活の方は、名刺・肩書きがIDになってると思いますが、退職後は全く意味が無く、名なしの権兵でスタートです。管理職やってる人ほどコレが一番辛いかも。プライドみたいなもの?は即ゴミ箱に断捨離してください、てか今も不要。)


誰かと共感しなければ長続きしないこと、日常化したら楽しくなくなること、の2点はリタイヤを考える上でとても重要だと思う。そしてもうひとつ体力・気力の問題がある。今はまだフルマラソンをもう一度調整して走ってみたい、と思ってる。だけどね、60歳越えてから初マラソンってのはほぼ気力的に無理だし(不可能では全くないけど)北アルプスを縦走ってのも難しい(同上)。好きなことは好きであるうちにやっておかないとさ、気力体力的に好きでなくなってしまうのだ。オレの場合は100kmマラソンとかトライアスロンがそれに当たり、もう諦めてしまいつつある。トレラン(山を走るヤツ)は1回出場してコテンパンになったから満足してる。要は好きなコトは、リタイアを待たずにどんどん好きな時にやるしか方法は無いと思う。


現時点での結論を言うと、なるだけ興味の窓口を大きく開けて「好きなものは好きなうちに、すぐにやる」だと思う。会社勤めも有給取ったら・・・とか色々あるだろうけどさ、、、2度と戻らない現在の気力・体力で、できるものからやっつけていくのが正道だと思うよ。したいことリストを上げてさ、特にアメリカ・バイク横断なんかは絶対に今有給を取って(必死で仕事穴埋めしてさ)早めにやったほうがいい。今やるのと60歳でやるのではまた感動の深さや幅が違うし。次はさらに深く詰めたコースを行けばいいし。兎に角さ、したいことを潰しにかかったほうが後で納得できると思うし、やっとかないともう多分一生やらないよ。飽きる問題、は仕方ない。奥深く突き進んでそれでも飽きたら、そこで次に移る、だね。


お前は独り身だからさー、そんな簡単にさー、とか思うでしょ?だけどね、60歳になってから、やっとけば良かったって、思うのはおそろし過ぎる。(その頃にはもうその趣味を諦めてるから気にならないけどね)一度リタイヤ生活してみるってのが一番早道だけど、そんなのおススメしません。この時代にリスク高すぎ。。。会社一筋の各位は有給を最重要に考えてきちんと使わないとさ。


まぁ、半分でも伝わればいいかなぁ〜と思って書いてみました。前は単純に、無闇に、いつ死ぬか判らないから、生き急ごう〜!と書いてましたが、映画「最強のふたり」のおかげで少し別角度になった気がします。感謝。


P.S シンプルライフに突入しています→2014-04-08 - 迷わず行こうよ、行けばわかるさ・・・