迷わず行こうよ、行けばわかるさ

何でも経験してみなけりゃわからない。やってみると先がみえるよね。還暦オヤジのダイアリー。

NHKスペシャル“介護殺人”当事者たちの告白

さっき親父と一緒に「NHKスペシャル | 私は家族を殺した“介護殺人”当事者たちの告白」を観ました。どうしても観ておきたかったんです。実際の介護も少しは経験したし、とても切実な問題、そしておそらく人間の尊厳ということにもかかわるから。


番組によると大介護時代を迎えてる現在、介護をする人は全国で550万人。・・・ということは介護される側を含めると少なくとも1100万人。すでに国民の8%に達してる。家族を含めればおそらく2000万人になるんじゃないかと思う。番組を観て改めて思ったのはいろんなケースがあるけれど、行き詰まればこういう考えに及んでしまうのは想像がつくいうこと。決して他人事ではなく、周りや社会の助けがなければすぐにこうなってしまうであろうこと。親父と話しながら2人ともにそう思いました。


先日ガンで他界した母の介護が始まったのは6年前のリウマチの悪化でした。一時は要介護3となり、自宅で寝たきりに近い状況もありました。(その後新薬が功を奏し→要介護2→要支援に移行) やはり思うに、介護は周りの助けが無いと袋小路の行き止まりに向かってしまうこと、病院や介護施設など社会に救いを求めることが大事だと思います。介護サービスの充実と同時に介護者のメンタルヘルスをケアするのも非常に重要だと思います。(このケアはまだほとんど聞いたことなく、自身で精神科にかかるしかないですよね。しかも精神的ケアを受けることがまだ日本ではなんだか恥ずかしい扱いになってる・・・) 


それと・・・日本って国は儒教の影響か、文化的に「他人の世話になってはいけない」「なりたくない」が強すぎると思う。もっと「世話になっていい」し、家族に「迷惑かけていい」んだと思う。何年か前、この本読んで思い至りました。

目に見えないけれど大切なもの―あなたの心に安らぎと強さを (PHP文庫)

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親父と話して、ここのところ親父の物忘れがひどくなってたので(きっと母親を心配してのストレス)脳を一度検査してもらうようになりました。幸いなことに不眠でお世話になってる近くの神経内科で認知症の検診ができることがわかったので一度診察に行くそうです。この間、はじめて昼食を食べたのを忘れたりしたので本人も不安になってたようです。番組で紹介のあった例で認知症がやはりいちばん厳しいと思われたんですよね。オレも親父も。


メンタルヘルスの重要性はここ最近でかなり増しつつあると思います。精神的なケアを受けるのが何やら恥ずかしいいったようなことではありません。本人・家族で異変を感じたらすぐに診察を受けるべきです。もし介護を始めたら同時に社会の誰かと不安や経験を共有するこだとが大切だと思います。診察を受けて病名が定まらなかったとしても現代を代表がする何らかの病いだと思います。そして誰しも行き詰る可能性がある。敏感なひとほどあると思う。楽天的なオレでもそう思います。


やっぱりNHKだけがこういう番組を制作してくれてる。お笑いやバラエティもたまに観るけど、ほとんどNHKばっかり観てます、ここんとこ。NHK制作陣に感謝。