迷わず行こうよ、行けばわかるさ

何でも経験してみなけりゃわからない。やってみると先がみえるよね。還暦オヤジのダイアリー。

「だいたい四国八十八ヶ所」

  

だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

だいたい四国八十八ヶ所 (集英社文庫)

 

 

山歩きの友達から面白かったよ、と言われて購入。おくればせながら読了。ここ7年位、時間があれば山歩きが一番の趣味だったんだけど、いつか四国霊場巡り(歩き)もしてみたいなぁ~と思っていて、どんなものか「四国八十八ヶ所霊場会公式ホームページ」見たりしたんだけど、お遍路の意味とか作法、お納経など真面目な紹介がされてて信心がないオレにはどうだろう?と思ってた。フェイスブックのお遍路のページ読んだりもしてた。

 

そんなところにこの本。読み始めるとまずタイトルが”だいたい”とゆるい。 そのタイトルどおり、途中でカヌーや海で遊んだり、ジャングル風呂に寄ったり。ルートはお遍路ではあるけれども、むしろその途中でのハプニングというか、余計な遊びが多いのだ。かといってルートはバスや電車で戻ってまでして、そこは別にいいんじゃん?と思えるほどきっちりと繋いでしまう真面目さもあったり。

 

そんで、読み終わるころには遍路旅は完全踏破が目的でもなく、日々を楽しむことが目的なのだと再確認したのだ。大方の歩き遍路の方々(特に健脚な人)は何日で歩いたかを重要事項として扱っているらしく、とにかく少しでも先を急ぐような行程だとのこと。よく解る。山登りを始めた当初、同じように山地図に書いてある時間より短いタイムで行こうとか、富士山5合目~頂上を3時間半で登ろうとか、ピークハント(登頂したかどうかを重要視する)をめざすガシガシの体育会的山旅だったのだ。山も3年目くらいになると、そんなんじゃなく、できるだけ長く(時間・距離)もっと景色や行程自体を楽しみたいと思うようになってきたから。

 

だから、四国行脚も同じく何日間で歩いたぜという自己満的なことより、どう楽しかったぜ、なのだ。だからカヌーしたり寄り道したりして全然OKだと思う。(信心深い方からはお叱りを受けるやもだが)そういう意味で、この本は88箇所の決まったルートではあるけれど、合間合間で好き勝手に楽しむことが重要なんだよね、一気通貫して回る必要もなく(オレはすぐそう考えてしまう)区切り区切りで出なおしたりして繋げばいいじゃんっていう、うすうす感づいてはいるけど”ゆるいことの大事さ”を再度教わった気がする。

 

きっと人生でも重要なことなんだろう・・・と思う。